市民税、2倍取り?!/上(お買い物ぷ知識)

2007年11月10日
 
フリーランスのわたし、税金払い過ぎ?

告白します。

わたし、まだ今年の住民税、払っていません。
だって、請求額がすんごいことになっていたんですもん。

このコーナーでも以前、「税源移譲」の話をしましたが、
これによって、今年に限って払う税金が大幅アップした、と言う方、少なくないと思います。

サラリーマンの方は、所得税も住民税も毎月いくらかずつお給料から差し引かれていくので、それほど「うわ!今年は税金増えた」という感じはないでしょう。

ですが!わたしのようなフリーランスの人たちは、年間の住民税額をポ〜ンと一括して請求されます。
だから、年間いくらの税金を払っているのか、手に取るように分かる。
今年も、わたしのもとに住民税の請求が届きましたが、その税額にびっくり!

だって、いつもの倍、請求が来ているのです!

市民税、2倍取り?!/上(お買い物ぷ知識)

■その税額にもの申す!

なんでこんなことになるのか。

実はこれ、不思議なことでもなんでもないんです。
行政の手違いでもありません。

今年から始まった「税源移譲」のせいなのです。

税源移譲は、住民税率を一律10%にアップする代わり、所得税の税率を下げようというもの。

住民税は上がりますが、所得税が減りますので、
私たちが払う税額は、プラスマイナスゼロ。
増税にも減税にもなりませんよ、というのが国の説明です。

事実、わたしの場合は、住民税が2倍になりはするものの、所得税は半分になります。

だがしかし!

ここで大問題が発生していることに、住民税を請求されて初めて気がついたのです。

なんと今年に限り、わたしは、従来15%の税率が、20%になっていたのです!

収入はほとんど変わっていないのにもかかわらず!

どういうことか、というと…。

市民税、2倍取り?!/上(お買い物ぷ知識)

■税金で見た、サラリーマンとフリーランスの違い 〜所得税編〜

これを説明するにはまず、所得税と市民税の違い、さらには、サラリーマンとフリーランスの、税金払いの仕組みの違いを説明せねばなりません。

サラリーマンの場合もフリーランスの場合も、収入から引かれる主な税金として、2種類のものがあります。
それは、所得税と市民税。

まずは「所得税」から解説していきます。

◆所得税・サラリーマンの場合◆

所得税は、その年に稼いだお金にかけられる税金。

ですがサラリーマンの場合は、税金の取り忘れを防ぐためなのか、なぜか「年」単位ではなく「月」単位で税金がかけられ、初任給の月から、お給料天引きというカタチで徴収されています。

ただ、控除などを無視した一律○%、という形で差し引かれているので、ここに控除や減税分を考え合わせて算出し直さねばなりません。

この「計算し直し」の作業が、毎年12月に行われる「年末調整」。

たとえば、所得税が10%の人は、毎月コツコツ、お給料に10%をかけたお金が引かれています。

でもたいていの場合、控除、つまり「税金を免除する収入枠」というのが適用されるので、年末調整した結果、実質払う税率は8%とか7%とかに落ちることになります。

そうすると、毎月10%の所得税というのは、払い過ぎているわけですよね。

そこで、その分を、翌年の2月ごろに、まとめてポンともどしてくれるわけです。

◆所得税・フリーランス&自営業の場合◆

でも、フリーランスや自営業者の場合は違います。

サラリーマンの場合は、上記のように、毎月、会社が税務署に代わって、税金をお給料から差し引きます。

でもフリーランスにはそれがない。

月末に税務署がやってきて「今月、あなたは○○円稼ぎましたので、その分に所得税率をかけた○○円をいただいて帰ります」なんてことはないわけです。

じゃあ、どうするか。

毎年の年度末、その年の収入を一括計算し、控除額も差し引いた「所得税の対象になる収入額」を自分たちで計算して、所得税の金額を算出。
「確定申告」として、翌年、税務署へ申し出て、その場で、あるいは引き落としで所得税を払います。

つまり、サラリーマンのみなさんは、その年の所得税は、その年に支払っている。
一方、フリーランスや自営業のみなさんは、その年の所得税を、翌年に支払っているわけです。

支払う時期に、タイムラグがあるんです。

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■税金で見た、サラリーマンとフリーランスの違い 〜住民税編〜

さあ、だんだんとややこしくなってまいります。
みなさま、ここまでついてきていただいてますでしょうか。

さて、次に、住民税についても、解説せねばなりません。

住民税というのは、県民税と市町村税をひっくるめた総称。

わたしたちは「住民税」として、自分の住む市町村にひとまとめで払っていますが、役所ではそれを県の財布に入る「県民税」と、市町村の財布に入る「市町村税」に振り分けています。

この「住民税」。これまた、サラリーマンとフリーランスでは、支払い方に違いがあります。

●住民税・サラリーマンの場合●

ところでサラリーマンのみなさん、就職して2年目のお給料が、昇給したにも関わらず前年と変わっていない、あるいは、前年より少なくなっていた、という経験、ありませんか?

わたしはあります。

実はこれ、住民税のしわざでした。

住民税は所得税とは違って、前の年の収入をもとに算出され、翌年から請求されます。

だから、前の年に収入がないときには請求されない。

つまり、就職したばかりのときは、前の年が学生だったために、稼ぎがなかったわけですよね。
よって、初任給から住民税が差し引かれることはありません(所得税は差し引かれてますけどね)。

だが就職2年目となると、前の年にちゃんと稼いでいるわけだから、そこに住民税がかけられて、2年目のお給料から、月額換算されて差し引かれるんです。

たとえば、就職したての年に総額300万円のお給料をもらったとし、そこから算出された住民税が年額12万円だったとします。
それを12ヶ月で割ると、1ヶ月1万円。
2年目からは、毎月1万円ずつ、住民税としてお給料から引かれます。

もし2年目の昇給額が「月5000円アップ」だと考えましょう。
毎月のお給料はどうなるでしょうか。
昇給で5000円増えたものの、住民税で1万円もっていかれるので、お給料は前の年に比べて、差し引き5000円少なくなる!

昇給したからって喜んで買い物をしすぎ、あとで痛い目にあった、というわたしの経験は、こういう理由によって引き起こされたわけなのです。

●住民税・フリーランス&自営業の場合●

さて、フリーランスの場合は、どうでしょう。

フリーランスの場合、確定申告した所得をもとに住民税を役所が算出。
税金は翌年、請求されてきます。

つまり、住民税の場合は、所得税の場合と異なり、サラリーマンとフリーランスの間に、支払い時期のタイムラグは生じないんです。

ただ、サラリーマンみたいに月額換算されて給料から差し引かれるのではなく、支払い用紙といっしょに4期に振り分けて請求されてきます。
1年を4つに割っているわけなので、3ヶ月分が一括して請求されることになります。

同じ年額12万円の市民税でも、サラリーマンの場合は1ヶ月1万円ずつ、フリーランスの場合は1回につき3万円の請求。

払う額は同じですが、1回に3万円って、けっこう大きいですよ。

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■税源移譲のややこしさ

問題はここからです。

所得税と住民税とでは、かけられる時期に違いがある、というのは分かっていただけましたね。

そして、サラリーマンとフリーランスでは、税金を払う時期に違いがある、というのも分かっていただけたと思います。

ではなぜ、これらの違いによって、フリーランスの税額が今年に限りアップしてしまったのでしょうか。

(つづく)

記事byともとも


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