節分丸かじり!(お買い物ぷ知識)

2005年2月5日
 
節分に巻き寿司を食べる、というのは…
節分丸かじり!(お買い物ぷ知識)


スーパーで買った豆についていた、オマケのお面です。娘はいたく気に入ってました。


■鬼は〜外!福は〜うち!!

 みなさんのご家庭では、やりましたか?うちでは、やりましたよ。夫は仕事で夜遅くなったので、娘と二人での豆まきでしたが、ああいうのって、妙に楽しいですよね^-^

  わらうーまん掲示板でも、節分の話題で盛り上がってましたよ\(*^ ^*)/普段はやらないことを、家族みんなでするのって、なんか照れくさくもあり、面白くもありますよね。

 ところで、節分には地域によって、いろいろな「風習」があるのをご存知ですか?島根生まれの私は、節分といえば豆まき、でした。山陰の方々、そうですよね?豆まき以外に、何も変わったことはしませんでしたよね?

 ところが、東京にいるときは違いました。聞けば関東では、豆まきとともに「いわしを食べる」と聞きました。そして、身を食べて残った頭と骨は、柊(ひいらぎ)の枝といっしょに、玄関に置くのだそうです。
 いわしの魚臭さと、トゲトゲした柊をいやがり、鬼が家の中に入って来ないから、ということでした。

 私は、行くところ行くところ、その土地の慣習とかやり方にすぐ染まってしまう方なので、東京では節分にイワシを食べました。でもさすがに、その食べかすを玄関に置くのはやめました。アパートでしたから、置いたらさすがにヤバいだろう、という大人の判断(笑)で。でも今にして思えば、やってみればよかったかな、とも思います(爆)。

 ですが、最も驚いたのは、大阪に引っ越してきたときでした。およそ4年前のことです。

 

節分丸かじり!(お買い物ぷ知識)


スーパーのチラシの目玉は、豆、ではなく「巻き寿司」。売り場に山のごとく積まれていました。

■同僚の話

 私はそのころ、会社勤めをしていて、節分の一週間くらい前、大阪生まれの同僚たちが私に言いました。

同僚A 「高野さん、節分に巻き寿司食べる?」
私    「は?」
同僚B 「大阪では食べんねん。ある方向を向いて、巻き寿司一本、丸ごと食べるんや」
私    「うそ〜(笑)。そんなの、聞いたことないですよ」
同僚A 「ほんまやて(ニヤニヤ)。一本、一気に食べなあかんねんで」
私    「また〜、変なこと言ってぇ〜」
同僚AB 「ほんまやって!」

 …ほんとでした。大阪では節分の日に、ある決まった方向を向いて、太巻きを一本丸かじりするんだ、ということでした。そうすると、その家には福が来るんだとか。でも、一気で食べないとダメ〜、と同僚達は異口同音に言っていました。

 変わった風習、と思いつつ、さっそく私もその年の節分、巻き寿司を作り、丸かぶり。でもね、一気に食べられるもんじゃありません。食べていると、巻き寿司の先っぽから酢飯がぐにゅ〜って出てくるし、具は飛び出すし、あ〜あ〜何やってんのよ〜?という状態。即あきらめ、包丁で輪切りにして食べたのを覚えています(でも、これじゃご利益ゼロみたいです)。

  4年前、この風習はまだ、大阪近辺だけのものだった思います。だって東京にいた頃、巻き寿司食べるなんて話、全く聞いたことがありませんでしたから。

 ところが今年、関東でもこの風習が広まっているようです。わらうーまん掲示板では、関東に住む人がそんなカキコをしてくれていましたしね。彼女は「巻き寿司を食べる風習があるなんて、この年になるまで知りませんでした」と書いていましたが、ご安心あれ。知らなかったのは、あなただけではないはずです。

 だって、「巻き寿司を食べる」というのは、昔から伝わる「風習」かどうか、あやしいんですから・・・(ボソ)。

節分丸かじり!(お買い物ぷ知識)


先日の節分、我が家では、巻き寿司3本(買ってきちゃった^^;)、焼いたイワシが並びました。
日本各地の風習、ごっちゃまぜです。でも、まあまあおいしかった♪

■意外な話

 さて、再び4年前に戻ります。

 節分が終わってしばらくたったある日、また会社で、巻き寿司丸かぶりの話で盛り上がっていました。
 そのとき、同僚の一人が、ポロ っと意外なことを口にし始めたのです。

同僚A   「でもな、節分に巻き寿司食べるいうのは、ほんまは海苔屋の『策略』なんやで
私、同僚B 「え?そうなん?」
同僚A   「そうや。海苔を売りたい海苔屋が考えた風習やねん」

 彼女の説明はこうでした。

〜大阪には以前、海苔を扱う業者がたくさんあった。彼らはとても商売上手で、節分に巻き寿司を食べる、という風習を作れば海苔が大量に売れる、と考え、お寿司屋さんといっしょになって、巻き寿司丸かぶりを広めていった、というのです。
 この話は、同僚Bも知りませんでした。

 実はこの話、正確な事実かどうかは、分からないんです。当の海苔業者に取材して確かめたわけではないですから。でも、すっごい納得できる話だと思いませんか?実際、インターネット上にも、同じような解説がたくさん紹介されていました。

 世の中には、私たちが「風習」「ならわし」と思っていることでも、実は、商売人たちが考えたキャンペーンやイベントごとが、そのまま今に伝わっていることがたくさんあります。

 バレンタインデーしかり、クリスマスしかり。バレンタインデーにチョコレートを贈るのは、日本人だけだそうですよ。ほかの国では、バラを送るとか、ただ告白するだけとか、その程度みたいです。

 日本では、チョコレートメーカーが「バレンタイン=チョコ」という消費の図式を、宣伝やキャンペーンによって、私たちの頭にインプットするのに見事成功したわけです。
 「うわ〜、だまされたぁ〜」と思いますか? 「やるな、ジャパン企業」と思いますか?

節分丸かじり!(お買い物ぷ知識)


豆、すっかり主役の座をおびやかされてます。がんばれ豆!


■天晴れ!商売人!


 どちらにしろ、モノを売るために風習までも作り上げていく商売根性には、すなおに脱帽です^^;

 今年の節分。大阪の中心、梅田に出る用事があったので、その帰りに、ふとデパ地下に寄りました。

 うほ〜〜!どこもかしこも、巻き寿司の嵐。そしてものすごい人、人、人!
「お弁当屋さんまで、今日は巻き寿司売ってるなあ。普通のお弁当ないで」。あるおばちゃんがつぶやいてました。

 なぜか知りませんけど、巻き寿司ではなくて、押し寿司の前に行列ができていたのには笑いました。もう、寿司と名がつくおいしいものであれば、何でもいい!みたいな感じでした。風習もへったくれもありゃしませんわ(笑)

 こんな状態ですから、弁当屋も小料理屋も総菜屋までも、お寿司売りたくなりますわな。わたしが商売人でも、便乗で巻き寿司売ったと思いますよ。

 関東あたりにも「巻き寿司丸かぶり」が知られ始めたというのは、風習が広まったというより、商売人が「これはビジネスチャンス!」と思って、巻き寿司を店頭に置き始めた。それが真相だと思います。

 朝日放送が去年放映したニュースによると、前の年、ローソンで売れた巻き寿司の数は70万本。1本300円としても、2億1000万円の売上げです!(すっご〜い)  ここ1、2年、各種コンビニ、大手スーパーが「風習」と称して巻き寿司を売り出してますから、全国津々浦々に広まるのは、もう時間の問題でしょう。

 だって、島根の実家の母までも言ってましたから。
「節分に巻き寿司食べるって、あんた知ってた?」

 知ってたよ、おかあちゃん。
 そして、ことのだいたいの顛末も^-^。


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<節分に関するサイト>

●佐賀新聞 2月3日付記事
http://www.saga-s.co.jp/kizi1.asp?ID=20050203&COL=5
 この記事では、風習にちなんで、ノリ業者が巻き寿司早食い大会をやったのがきっかけ、と書いてありますが、風習が先なのか、業界のイベントが先なのか、このあたりがとってもあいまいなんです。

●語源由来辞典 http://gogen-allguide.com/se/setsubun.html
 いろんな言葉の由来を載せているサイト。節分の由来について、書いてあります。

●JR西日本 マナースクール http://www.westjr.co.jp/gallery/manner/school/seminar02/seminar02.html
 地域によって違う「節分のしきたり」について、楽しく書かれています。

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