「プリズンホテル 1 夏」 浅田次郎

2006年12月13日
 

私は、この本を読んで二度泣いてしまった。

そのワケは……。

「プリズンホテル 1 夏」 浅田次郎

 私は一応女なので、共感度が高いせいか

基本的に男性作家が書いたものより、女性の作家が書いた本を好む。

それに、私の頭の中では「次郎」ときたら「赤川次郎サン」って図式が成り立っていたので、

今回紹介する本はかなり番外編。

旅先で出会った、とある素敵な男性に「面白いよ」って薦められてサクサク読んじゃいました☆

  この作品の舞台は、温泉リゾートの奥湯元あじさいホテル。

゛当たり前じゃないお客さん(任侠団体)専用゛なので、地元の人は、ここをプリズンホテルと呼ぶ。

登場人物も普通じゃない。子供の頃に見知らぬ男と駆け落ちしてしまった母を、憎みながらも忘れ去ることの出来ない 極道小説作家の木戸孝之介とその叔父でヤクザの親分兼プリズンホテルのオーナー、仲蔵。

この二人と、なんらかの手違いでプリズンホテルに集まってくる人々とが織り成す、笑いあり涙ありの物語である。

一番の泣き所は、孝之介と幽霊になった母が三十年ぶりに再会する場面。

ホテルのフロントは送られてきたファックスで溢れかえっていた。

それは、孝之助が母との別れ際の約束を守って一日も欠かさずつけた三十年分の日記であった。

自分が、毎日何をして遊んだか、何を食べたか、どうやって大きくなったか、母にすっかりわかるように・・・。

『僕はお母さんに捨てられてから、こうやって大きくなったんだぞ。さあ、読めよ。最初から全部ッ』

・・・・・・もう、このへんで号泣でした。

浅田次郎氏の作品では「鉄道員」「地下鉄に乗って」がメジャーですが、

比較的とっつきやすいシリーズモノの本作もお薦めですよ!

 私は、読み終わった後にこの本を薦めてくれたあの人の事を思い出だしていた。

中学生の時お母さんを亡くしていた彼は、旅行中一日も欠かさず日記を書いていたっけ・・・。

不覚にも、もう一度泣いてしまった。

 

 

 

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